蜂に刺された後も消えぬまま、7月下旬から2週間、Rolf Institute of Stractual Integration(略してRISI、ロルフ学院。ロルフィングの母校)にてPhase 1 : Accelerated Foundations of Rolfing Structural Integration(有資格者のための基礎クラス)の2ndアシスタントを勤めさせていただきました。私が担当するのはスキルフルタッチと呼ばれる実技のクラスのアシストです。
「学院で働かせていただけたら、自分の勉強にもなるし。そうなったらいいなぁ」なんて思っていたのですが、なかなか行動に移すことができなかった自分。そんな時、ロルフィング仲間のひと声に押されて、そこからは偶然が連なって今回の参加となったのでした。
ロルファーになる為のトレーニングは、じつは開催する団体によって少しづつ違いがあります。USAの場合、解剖学や生理学、身体に触れる手技を学ぶ「フェーズ1」、ロルフィング&ロルフ・ムーブメントを身体をつうじて学ぶ「フェーズ2」、ロルフィング理論による実際の臨床を行う「フェーズ3」、以上の3段階(+試験や論文、課題提出など)を経て最終的にCertified Rolfer™として資格認定されます。
一般にはフェーズ1から順に受講することが定められていますが、すでに理学療法士やマッサージ施術者、アスレチックトレーナーなど資格認定されている人にとっては、解剖学を1から学ぶのは時間のムダ。そこで通常6週間行われるフェーズ1のプログラムの中から「最低限、ロルフィングを学ぶにあたって、これだけは身につけておきたい」というエッセンスだけをギュッ!と詰め込んだ2週間の特別プログラムが用意されています。今回、私が参加させていただくことになったクラスが、そのUAFという訳。
ドキドキの初日は、日曜の夕方4時から学校に集まり、エンロールメント(クラス入学)。UAFのインストラクターは、私がかつて私もUnit1(昔は、フェーズでなくユニットと呼んでいた)でお世話になったJohn Schewe。アシスタント・インストラクターはボールダー在住のアドバンス・ロルファーKeith。
再会を喜びあった後にJohnから伝えられたのは、今回のクラスは18名の大所帯のため、細やかな指導をするために受け入れてくださったとのことでした。それにインストラクターが男性ばかりなので、女性がひとり入った方がエネルギーバランスがいい、という計らいもあった様子。
Johnの発声によって、クラススタート。まずは、このクラスの目的や授業の概要、学院のルールなどをJohnが説明。クルクルと変わる表情とともに、早口でまくしたてるようによく良くしゃべる、しゃべる。今でこそ少しは耳も慣れているので安心して聞いてられるけど、13年前、よくロクに英語も分からないまま彼の授業を受けていたなぁ、とつくづく思う(爆)。
15分の休憩をはさんで、こんどは生徒みんなが話す、自己紹介タイム。名前と居住地にはじまり、自分のもっている資格、過去学んだ受講クラス、職業や職歴、普段から親しんでいるスポーツや活動などを話すことに。手元にある名簿と照らし合わせながら、ひとりひとりの生徒の顔と名前を一致させようと試みるのだけど、これがまた大変。どの生徒も流暢に、豊富な経験と学んできたことを話してくださるので、途中からメモをとるのをあきらめて聞きほれてました。
18名中、1〜2年以内にマッサージ学校を卒業した人が3名。その他は、蒼々たる経歴の持ち主で、マッサージ学校の教師をしている人、パーソナルトレーナーとして選手と共に全米を飛び回っている人。カイロプラクティックやオステオパシーをはじめ10近くの資格をもち、臨床心理士の勉強もしたという人などなど。
「こんな経験豊かな人たちに、私が伝える/教えることなんてあるのかしら?」と、ちょっと不安なりましたが、帰り道でJohnと話をしてみたら「でも彼らにとってロルフィングは未知なんだよ。豊富な経験がある、だからこそ難しいこともあるしね」と伝えられて合点がいきました。
まずは、自分を見失わず、そこに居ること。求められれば、すぐに対応できるよう備えておくこと。結局、私にはそれしかできないし、それが私らしいのかな。なんて思ったり。
でもこの時点では、スキルフルタッチのクラスで何が起こるかなんて、私には予想もつかないのでした(つづく)。
0 件のコメント:
コメントを投稿