2012年11月12日月曜日

セッションルームをOPENしました

気づけば、前回のブログ更新から一ヶ月以上も経ってしまいました。最近、時間が過ぎるのが早すぎやしませんか(^^;)   ふりかえれば10月は、まさに全力で駆け抜けた1ヶ月でした。9月末から準備をはじめた、念願のMy セッションルームをオープンしました。
www.lifeharmonyboulder.com

リトルボーイと呼ばれるロルフィングのシンボルロゴ(左)と、創始者であるDr.Ida Rolf(アイダ・ロルフ博士)(右) "Laugh"のオレンジハートは、ロルフ・ムーブメントのプラクティショナートレーニング修了時に、認定書とともに頂いた思い出の品です。
「いつも笑みを忘れずに」。

ワークルームのシンボルツリー、Hope tree(希望の木)。真っ白な壁に息吹を運んできてくれました。

ボールダーの街には色があふれているので、セッションを行うこの部屋はせめて落ち着いた空間にしたくて。ブラウンを基調に、落ち着いた感じにしました。

下北沢でもおなじみだったトナカイ達。セッションを高みから見守ってくれています。


日本でも少しずつ知名度が上がってきたロルフィングですが、ロルフィングの本拠地ボールダーに居ても、「ロルファー? ロルフィング? 何それ??」と残念ながらご存知ない方が結構いらっしゃいます。こんな素晴らしい環境にいながら、ボディーワークを体験しないまま帰国されるなんて、残念すぎます〜(>_<) せめてご縁のある方に、ボディワークの素晴らしさ、ロルフィングを少しでも体験、ご紹介できたら、と思いセッションをはじめました。

2000年に公認ロルファー資格を取得して、東京でのワークルームをOPENした時。「仕事中心で酷使した身体と心を、ロルフィングやボディーワークで救われた」自らの体験から、仕事や家事で疲れた女性の方々にセッションさせていただいてました。

でも、ここボールダーでは、ちょっぴりスタンスを変えて、「もっと暮らしを楽しむために。この広々とした空間と時間に調和していられるために」サポートとしてのセッションを提供したいと願っています。そして、ボールダーを訪れる方々、ご縁のある方々と共に
心ほどけるような時間を過ごせたらと願っています。

www.lifeharmonyboulder.com

2012年10月9日火曜日

初雪、そして米粉

9月29日。ボールダーに引越して、初めての十五夜、お月見。満月の時間に庭にでると雲の隙間から煌々と明るいお月さま。。。今年も無事にこの時を迎えられた感謝を述べながら、手を合わせました。とってもパワフルなエネルギーが降りて来ているのを感じられたけれど、秋深いボールダーでの夜は、さすがに肌寒かった。。。

それから一週間ほどした10月5日。朝起きてみると、なんだか窓の外が明るい。。。あれ?寝坊でもしたか?と思って外をみると、なんと雪景色。ついに初雪到来です。

夫曰く「例年だと9月には降っているから、今年は遅いほうだ」とのこと。あられ雪がうっすら積もった程度でしたが、やはり日本人の感覚では「まだ10月に入ったばかりなのに!」と気持ちと身体の準備が追いついていきません。

雪はその日の昼までには溶けましたが、気温はなかなか上がらず。秋を飛び越えて気分は冬入り。こんな時は、せめて温かいものでも食べて、身体の中から冬支度しよう! そこで思い出したのが、これらの本。夏のあいだは、新鮮野菜たちに恵まれていましたが、これからは賢く食べて寒さを乗り越えないとね。
ちょうどタイミング良く、中国系食材店で米粉、餅粉を手にいれたばかり(見つけた時は、とび上がりそうに嬉しかった♪)。さっそく「米粉食堂へようこそ」に紹介されていた米粉でつくる簡単クリームソースでシチューを作りました。バターを使わないので軽く食べられるし、なによりお米ってお腹にやさしい。。。著者のサカイ優佳子さんとは、ロルフィングがご縁でご一緒させていただきましたが、米粉同様にふんわり味わいのある方でしたよ♪

あいにく我が家の近所では「麹(こうじ)」が手に入りにくいので、がっかりしていたのですが、ウエダ家の酵母本と、最近届いたばかりの塩ヨーグルト本が役立ってくれそうです。(先に試していた塩ヨーグルト・漬け物は、あまりに美味しくってアッという間に食べ尽くしてしまいました) 50℃洗いはほんと凄い! 痛みやすいイチゴやサラダミックスなどには、ほんと重宝しています。

こちらに来てつくづく思うのですが、日本ほど食文化のレベルが高い国ってほんと珍しいのではないかしら。伝統的な和食文化ももちろんですが、つねに新しいアンテナをはって、新しいもの、健康にいいものを取り入れる貪欲さ。それが特定のレストランだけでなく、一般家庭の食卓にまで浸透しているって、ほんと素晴らしいと思うのです。



この夏に見て、思わず涙してしまった、TED ジェイミー・オリバーのスピーチ映像画面の右下にある「Show transcript」からJapaneseを選択すると日本語訳を表示することができます。食べることは、生きること。生命を養うこと。食べることを大切にする人は、また自分を大切にできる人だと思うのです。明日もがんばって食事を作ろうっと!

2012年9月29日土曜日

すっかり秋ですね

山間部ではひと足先に迎えていた紅葉のシーズン。ようやくボールダーにも訪れました。この周辺の紅葉は、アスペンツリーに代表される「黄色〜黄金色」が多いのが特長です。メープル(かえで)は比較的少ないのです。

自宅の裏庭では冬に備えてリス達が、せっせと餌をほおばっています。何をムシャムシャ食べているのか、というと

先日のブログでもご紹介した、芝生に生えてきたキノコ。傘の柔らかいところだけを上手にちぎって食べます。この他にもクラブアップル(姫リンゴ)やドングリなどなど。

普段は臆病なのに、よほど必死なのでしょう。窓辺近くまできて、ムシャムシャ食べています。よくみるとリスって、意外と手足が大きいのね。。。

午前中はお天気が良かったのに、午後、山から冷気が降りてきて、こりゃひと雨降りそうだなぁ、なんて思っていたら

なんと! 今シーズンはじめての雹(ひょう)が降ってきました。どうりで雨音がうるさすぎる訳だ。20~30分ほどで止みましたが、ビックリでした。でもダウンタウンに住んでいるお友達のところは降った様子がないので、ほんとローカルなんでしょう。

今回は小豆大くらいなので大丈夫でしたけど、大きいものはゴルフボールくらいのものを経験したことがあって。。。車のボンネットとかボコボコになるし、身体に当たると痛いので注意が必要です。

翌日のボールダークリーク(渓谷)は、紅葉が水面に映えてほんとキレイでした。
 あれれ、なんだか下流で動いているものがあるような。。。
早くも鴨たちが越冬にやって来たようす。カナダからのグース(あひる)が近所を席巻する日も、近いかな。。。


(ちょっと雲と交ざってしまって分かりにくいけど)山には新雪が積もって、白く輝いています。いまが街がいちばん、カラフルで美しいシーズン。

WholeFoods Marketの店頭にも、ハロウィンを演出するためのカボチャが所狭しと並べられ、「あ〜、すっかり秋なんだなぁ」そんな気分にさせてくれます。

そういえば今夜は十五夜。こちらでは月を愛でる習慣は今のところ出会ってないのだけど、満月の祭壇をそなえて気持ちだけでもお祝いしたいと思います。(それにしても、月見だんご・関西風、食べたいなぁ。。。)

2012年9月24日月曜日

野菜の時間、2012夏

5月にボールダーに引っ越してきて以来、毎日の成長と収穫を楽しんできた夏野菜づくり。9月も下旬となり、畑も秋冬シーズンにシフトし始めたので、今までを振り返ってまとめてアップしますね。

5月1日、約1年ぶりに戻ってきた我が家の裏庭(back yard)。冬から春にかけて、手つかずだったので一面のタンポポ畑となっています(^^;)   

ライラックや雪やなぎが咲いていてキレイなんだけど、残念ながらそれに目が行かない。。。

芝生を刈っただけでも、ずいぶん印象が変わりました。左手にちらっと見えているのが、今年増設した家庭菜園。この日はお腹をすかせた珍客が迷い込んできてました。

 霜が降りる心配もなくなった5月19日以降から、本格的に植え付けがスタート。「今年は、分の畑には、何をどれくらい植えようかな」、苗探しに奔走する5月末。ファーマーズ・マーケットや園芸ショップで有機栽培の苗を物色します。



左手の正方形の畑が私担当。お料理にかかせないハーブ類や、すぐに食卓に届けたいベビーリーフ。偶然見つけた日本種のきゅうり、トマト、なす(Ichiban)、さつまいも。それに枝豆、オクラ。その他、木桶にはゴーヤーも植えました。
右の長方形は夫担当。トマトとペッパー(唐辛子)がメイン。奥の大きな桶にはズッキーニ。柵の近くにはキュウリも。

豆を撒いてから鳥に食べられたのでは、と心配していた枝豆がやっと2週間以上経って目を出しました。ホッ。


畑作業も一段落したので、今度はガーデンファニチャーの手入れ。汚れとともに表面をサンダーで削りおろし、ティークオイルを3回塗り直してから、最後にポリウレタン塗装してUVから保護します。古びた味わいもいいけど(右)、やっぱりツルツルに生まれ変わった椅子(左)は快適な座り心地。


7月8日、今年はじめてのズッキーニの収穫。「こんなに大きなのが出来たよ!」と大喜び。手前に茂っているのはこれからが本番のトマト。

こちらは私の畑。手前にはみ出しているのが、後から追加した白菜。暑くて、葉が開いてしまいましたが美味でした。トマトとキュウリには竹で支柱を組みました。

早朝に咲くズッキーニの花。片手ほどの大きさがあり、花そのものも食べられるそうです。写真のズッキーニはまだ小さいですが、ちょっと見逃した隙にヘチマほど大きくなるので、夏場は収穫のタイミングが大切。


 日本産きゅうりは、細身で味が濃いのがポイント。これに慣れているとアメリカの太くて大味な水分ばかりのキュウリが物足りなく感じてしまいます。

今年初めて挑戦したIchibanという日本種ナス。すごい元気に育ってくれて、たった2株植えただけなのに、夫婦で食べきれないくらい沢山実りました。焼きナス最高!

 レタスは苗を植えてから2週間ほどで、毎日食卓へ。外側からむしり取っていくので、中心から上へ上へと成長し、最後にはずいぶん背が高くなってました。

 7月29日 暑さ真っ盛り。グングン伸びるミニトマトを見るに見かねて、つい私のおせっかいで竹の支柱で支えることになりました。少しでも風通しと日に当たりますように!
 ゴーヤは、こちらではビターメロンという名前で種が売られていました。一度発芽に失敗して、急遽リベンジしたので植え付けが遅くなって。。。やっと花をつけはじめました。

 8月9日、玄関先のスモモがやっと熟しはじめました。ちなみにこんなに実がなったのは15年前に植えてから、なんと初めて! いつも花が咲いた後、5月半ばの遅霜にやられていたのです。これも温暖化の影響?!
スモモは庭に計3本あり、毎日バケツいっぱいに収穫できる日が3週間続きました。ゲストを含めて4人では食べきれず、ジャムやケーキ、プラム酒にプラム酵母などいろいろ作りましたが、一番おいしかったのはシーズン最後に作ったドライ・プラムでした。

 8月16日お盆を過ぎると、ボールダーは一気に秋らしくなってきます。畑の夏野菜はこれからが最盛期ですが、早く落ち葉が舞い始め、今年はじめての落葉かきをしました。この頃にやっとテーブルの修理が完了。アウトドアで食事ができるようになりました。

さてさて枝豆の出来はどうかな? 黄色くなる前に抜いて、焼き枝豆にしてみました。栄養不足だったのか実は小さかったですけど、味はしっかり「枝豆」してました。ちなみにボールダーでも冷凍の枝豆はあるんですけど、やっぱり夏は生枝豆でしょ!

8月30日 トマトは今が最盛期。庭には10数種の品種が植えられており、生食用、加熱用などいろいろ。スープにしたり、ピザソースを作ったり。ミニトマトは半分に切って軽く塩をしてからドライトマトにして、オイル漬けにしました。

うっかり写真を取り忘れたのだけどバジルも大活躍でした。毎日の料理にはもちろん、バジルソース(チーズ抜きが私流)も2瓶作りましたが、美味しくってアッという間になくなりました。これはパンに塗って軽くトーストしたもの。鮮やかなグリーン♪

9月10日を過ぎて、トマトもきゅうりも終わり。写真は本日24日現在の様子です。ナスは夏に刈り込んだので、これから秋ナスのシーズン到来! 沢山のつぼみを付けています。手前に芽を出しているのは、サラダ用のベビーリーフと二十日大根、そして白菜。

夫の畑は、トマトが終わったら来年まで長いお休み。いまは最後のトマトが赤くなるのを待つばかり。木桶ではハラペーニョが鈴なりに。こちらでは柚子がなかなか手に入らないので、かわりに”ライム”胡椒を作りましたよ。サラダドレッシングのアクセントに重宝してます。

畑仕事が一段落すると、今度は枯れ葉を集めてコンポスト(堆肥作り)が待っています。涼しくなったので芝刈りをお休みしていたら、あらら茸がニョキニョキ生えてきました。なんだかスーパーマリオに出てきそうなキノコだこと。きっと山では松茸がいまシーズンなんだろうなぁ。。。


今年は、天候が味方してくれて、ほんとうに上出来の夏でした。豆類には適した土壌の準備と栄養が欠かせないこと、ナスを刈り込んで2度の収穫を準備すること、ゴーヤの種は殻が固くて傷をつけてから発芽させることなど、新しいことを色々学んだ年でもありました。さて来年はどんな風にしようかなぁ。なにかお薦めがあったら、教えてくださいね。今から来年の春が待ち遠しいです。


2012年9月9日日曜日

スキルフルタッチのゴール

(後から日記です。7月下旬から8月上旬にRISIにてセカンド・アシスタントを勤めさせていただきました。その経緯については過去ログをご参照ください)

今夏、有資格者のためのUnit1クラスに、スキルフルタッチ・アシスタントとして参加させていただきました。とは言うものの、今回のクラスは本当にレベルが高くって(^^;)   メインインストラクターであるJohnが伝えたことを、的確にチャッチしてワークに表現してくれる。ほんと頼もしい皆です。

ただ、私がクラスを眺めていた時、ひとつだけ気になった事があって。
言葉にすると、ちょっと陳腐になってしまうのだけど。。。「コネクション」が見えない。

セラピストの中心からパワーが手に伝わって、クライアントに働きかける。と同時に、クライアントのボディから伝わってくるメッセージが、セラピストを次の動作へと動かしていく。良いセッションって良い関係性とともに成立する、と私は思っていて。

クラスを観察しているときJohnにこの事を伝えたら、「確かにそうだね! OK、僕にいいアイデアがある」と言ってくれました。

それから2日後。スキルフルタッチに入る前に、まずはJohnお得意のTai-chi(太極拳)で身体をほぐしエネルギーを高めた後、合気道の「折れない腕」をみんなで行うことに。

先日のコーンスターチ同様、こちらも初体験の人が多かったようでワーワー、キャーキャーみんな大興奮! 意識の持ち方、イメージひとつで、同じ動きでも自分の中のコネクションや相手に与える影響がどれほど変わることか。。。ブレない、折れない腕は、チカラを増やして筋肉を固めるのではなく、リラックスして冷静なフォーカスと共にある。

Johnから「今日は、この感覚を持ったまま、スキルフルタッチしてみよう」との呼びかけが。なるほど、そうかぁと一同納得。さすが長年教えてきているJohnならではのリードです。

さてこの日の実技は、サイドラインがテーマ。肩甲帯から脇腹、股関節を横切って膝横、足首まで。いま直接働きかけている所を感じることはもちろん、同時に広範囲にどんな影響がおよんでいるか俯瞰する能力も必要に。。。でも先ほどの『折れない腕』効果か、部屋の空気が昨日までと全然違う。プラクティショナー役の生徒が、クライアントの身体の中に入り込まず、まず自分のセンターに居て、そこからクライアントと繋がっているのが見えるのです。

その時、ベッド周辺の空気は密度を増して、シーンと落ち着いて。。。呼吸のリズムとなめらかに動きながらプラクティスしている人影があるだけ。ほんと美しい光景でした。

スキルフルタッチを始めるにあたり、最初の授業でJohnはみんなに対して、こんな言葉を伝えました。「このクラスでは細かい技術的なことは、すでにプロとして活躍している皆さんに求めません。それは地元に戻って自分のプラクティス(セッション)を積み重ねていったり、メンターに付き合ってもらって磨いていけるから。この2週間で受け取って欲しいのは、筋膜に働きかけるとは、どんな感じなのか。自分の手の下にある筋膜をビジュアライズしながらワークし、それが相手にどんな影響を与えるか。これまでにあなたが出会っていない、何か新しいドアを開いてみて欲しい」

もうすでに、この部屋にいるのはマッサージ・セラピストではなく、ロルファーの卵。見守っている講師陣みんなが確信した午後でした。この空気にいつまでも浸っていたい、そう思えるほど、美しく胸に熱いものがこみ上げてくる時間でした。

筋膜って、こんな感じ?!

(後から日記です。7月下旬から8月上旬に関わらせていただいたRISIでのセカンドアシスタント。それにいたる経緯については過去ログはこちらをご覧ください。(1)  (2)


授業2日目の午後。生徒達と顔を会わせるのは、これが3回目。ここに来てクラスの様子も、ずいぶん落ち着いてきたように感じます。

多くは西海岸、東海岸からの生徒が多いのですが、海外(イタリア)からの参加者も2名。初めての土地、初めての人々に囲まれて、ここに居るという事だけでも大変なことです。さらにAK(Anatomy and Kinesiology)で筋肉を触診しあったり、ST(Skillful touch)で身体をほぐされたりするのですから、心身ともに密なコンタクトが築かれ、お互いの距離感がグッと近くのなるのも早いのでしょう。

RISIに到着するなりJohnからリクエストされたアレを準備するため、、Keithと一緒にダイニングへ。クラスがはじまり、生徒がいなくなったのを見計らって、戸棚からコーンスターチと水、そしてアルミ皿を取り出して、いざミックス!

すでにクラスではJohnのリードで、3つのグループ分けがされており、それぞれが輪になって床に座ってスタンバイ。生徒全員が枕カバーで目かくしし準備が整ったところで、
各グループの中心に私たちが用意した水溶きコーンスターチの入ったアルミ皿を差し入れ

「では皆さん、少しづつ前に手を伸ばして、運ばれてきたものを触ってみてください」

との誘導が。。。なにが運ばれてきたか知らない生徒たちは大興奮! おっかなびっくり、ひんやり気持ちいい。ググッと押すと抵抗されるのに、ゆ〜〜っくり押すと水のように滑らか。握りつかもうとすると、手の中で一瞬固くなったと思いきや、指の間から流れ落ちる。とっても不思議な感触。

この感覚が、実は筋膜(Facia)に対してアプローチするロルフィングでは、とても大切になってきます。この水溶きコーンスターチに一般的なマッサージを施そうとすると、きっとチカラ技になって、疲れ果ててしまいそう。でも筋膜にアプローチするロルフィングなら、氷の上を滑るスケーターのように、自由に戯れることができるはず。

手の下でゆっくりうごめき、流動的に形をとどめず広がって行く、不思議な感触。

これまでマッサージを常としていた生徒には、「あぁ、これがJohnの言っていた感触か」とやっと意味が通じはじめた様でした。その後の授業では下肢をワークし合いましたが、
すでにロルファーの手に変わりつつあるのが本当に嬉しくて。この場にいられた事に、ほんと感謝でした。

2012年8月23日木曜日

スキルフルタッチ、授業1日目

セカンドアシスタントをする経緯については、こちらをご参照ください。

UAFの場合、2週間と期間は短いのですが、授業はたっぷりです。月〜金曜、朝8時30分から夕方6時まで(昼休みは約90分)。AK=解剖学、身体機能学、PH=生理学、TR=治療における心得、RM=ロルフ・ムーブメント、ST=スキルフルタッチ(手技、実技)などの一般授業のほか、Cadaver lab(献体解剖)などの校外学習などもあります。そして2週間のプログラムの翌日、土曜の朝9〜12時Entrance exam(入学試験)が行われます。

授業スケジュールは、担当教師の采配によって毎回独自に組まれます。多くの場合は、頭が冴えている午前中に解剖学や生理学の授業。昼休みの後、疲れて眠くなる頃に、スキルフルタッチやロルフ・ムーブメント、というのが一般的。

私はスキルフルタッチの2ndアシストですので、午後のみRISIに通うことに。じつはこの仕事が決まる前に、CUで行われるエアリアル・ヨガの特別授業を申し込んでいたので、ちょうど好都合でした。午前中に身体を動かした後、急いで家に戻ってシャワーを浴び、午後から授業へと通う日々。ちょっと慌ただしいけど、好きな事が思いっきり出来るって、なんて幸せなことでしょう。

今クラスではスキルフルタッチの授業は、全10コマ。初日のクラスでは、Johnからの提案で「まずは皆さん自由に、普段からどんな風に身体にアプローチしているのか見せてください」、クラスメイト同士で75分の交換セッション。

マッサージテーブルが9台並んで、それぞれにワークしている様子を講師陣が見守ります。ダイナミックに身体を揺らしながら身体をほぐす人、ほとんど動かずエネルギー的に働きかける人、セラピストの手法は十人十色ですが、どのクライアントも気持ち良さそうだったなぁ。

講師そろって「みんな素晴らしい技術だね!」と意見が一致。そこで今回のクラスでは、マッサージ技術云々については深く触れず、筋膜層をいかに感じとり、アプローチしていくかをメインテーマにすることに。あと、セッションを行う際のボディユーズ(施術者の姿勢、身体の使い方)で、ケガや故障を招きそうなクセを見つけたら指摘していこう、と相談し合いました。


その後も、生徒同士がセッションしているのを観察しているとJohnがやって来て「延子は、アレは用意した事はある? Keithはまだ無いらしいんだけど」 私「もちろん用意した事あるわよ。私が教えていたクラスでもアレをやって、みんな大喜びだったよ〜(^_^)」John「じゃ明日の授業でさっそくやるから、まかせるよ」とのこと。ふふふ、2日目でアレですか、こりゃ楽しみだなぁ〜(つづく)

2012年8月20日月曜日

UAF2.12でセカンド・アシスタント

気づけば前回の更新から1ヶ月以上も過ぎてしまいました。ごめんなさい。

蜂に刺された後も消えぬまま、7月下旬から2週間、Rolf Institute of Stractual Integration(略してRISI、ロルフ学院。ロルフィングの母校)にてPhase 1 : Accelerated Foundations of Rolfing Structural Integration(有資格者のための基礎クラス)の2ndアシスタントを勤めさせていただきました。私が担当するのはスキルフルタッチと呼ばれる実技のクラスのアシストです。

「学院で働かせていただけたら、自分の勉強にもなるし。そうなったらいいなぁ」なんて思っていたのですが、なかなか行動に移すことができなかった自分。そんな時、ロルフィング仲間のひと声に押されて、そこからは偶然が連なって今回の参加となったのでした。




RISIは、ボールダー市街から北東にあたる、ガンバレロという街にあります。(面している通り名がSpine。ちょっと笑えます) 私の自宅からは車で約15~20分。

ロルファーになる為のトレーニングは、じつは開催する団体によって少しづつ違いがあります。USAの場合、解剖学や生理学、身体に触れる手技を学ぶ「フェーズ1」、ロルフィング&ロルフ・ムーブメントを身体をつうじて学ぶ「フェーズ2」、ロルフィング理論による実際の臨床を行う「フェーズ3」、以上の3段階(+試験や論文、課題提出など)を経て最終的にCertified Rolfer™として資格認定されます。

一般にはフェーズ1から順に受講することが定められていますが、すでに理学療法士やマッサージ施術者、アスレチックトレーナーなど資格認定されている人にとっては、解剖学を1から学ぶのは時間のムダ。そこで通常6週間行われるフェーズ1のプログラムの中から「最低限、ロルフィングを学ぶにあたって、これだけは身につけておきたい」というエッセンスだけをギュッ!と詰め込んだ2週間の特別プログラムが用意されています。今回、私が参加させていただくことになったクラスが、そのUAFという訳。

ドキドキの初日は、日曜の夕方4時から学校に集まり、エンロールメント(クラス入学)。UAFのインストラクターは、私がかつて私もUnit1(昔は、フェーズでなくユニットと呼んでいた)でお世話になったJohn Schewe。アシスタント・インストラクターはボールダー在住のアドバンス・ロルファーKeith。

再会を喜びあった後にJohnから伝えられたのは、今回のクラスは18名の大所帯のため、細やかな指導をするために受け入れてくださったとのことでした。それにインストラクターが男性ばかりなので、女性がひとり入った方がエネルギーバランスがいい、という計らいもあった様子。

Johnの発声によって、クラススタート。まずは、このクラスの目的や授業の概要、学院のルールなどをJohnが説明。クルクルと変わる表情とともに、早口でまくしたてるようによく良くしゃべる、しゃべる。今でこそ少しは耳も慣れているので安心して聞いてられるけど、13年前、よくロクに英語も分からないまま彼の授業を受けていたなぁ、とつくづく思う(爆)。

15分の休憩をはさんで、こんどは生徒みんなが話す、自己紹介タイム。名前と居住地にはじまり、自分のもっている資格、過去学んだ受講クラス、職業や職歴、普段から親しんでいるスポーツや活動などを話すことに。手元にある名簿と照らし合わせながら、ひとりひとりの生徒の顔と名前を一致させようと試みるのだけど、これがまた大変。どの生徒も流暢に、豊富な経験と学んできたことを話してくださるので、途中からメモをとるのをあきらめて聞きほれてました。

18名中、1〜2年以内にマッサージ学校を卒業した人が3名。その他は、蒼々たる経歴の持ち主で、マッサージ学校の教師をしている人、パーソナルトレーナーとして選手と共に全米を飛び回っている人。カイロプラクティックやオステオパシーをはじめ10近くの資格をもち、臨床心理士の勉強もしたという人などなど。

「こんな経験豊かな人たちに、私が伝える/教えることなんてあるのかしら?」と、ちょっと不安なりましたが、帰り道でJohnと話をしてみたら「でも彼らにとってロルフィングは未知なんだよ。豊富な経験がある、だからこそ難しいこともあるしね」と伝えられて合点がいきました。

まずは、自分を見失わず、そこに居ること。求められれば、すぐに対応できるよう備えておくこと。結局、私にはそれしかできないし、それが私らしいのかな。なんて思ったり。
でもこの時点では、スキルフルタッチのクラスで何が起こるかなんて、私には予想もつかないのでした(つづく)。

USで公認ロルファーを目指してみる会

 アメリカ、コロラド州ボールダーから、こんにちは。 今日から3月、今朝は快晴。気温15度まで上昇するとか🌞 とはいえ本格的な春の到来は、2ヶ月先。 昨秋に植えたチューリップの球根たちがわずかに芽吹き 春が来るのを今か今かと待ち受けています。 室内ですくすく育った 水耕栽培のミニ...